壺ではなく、土を見る対話論
2005年にコーチングを学び始め、独立してから気づいたことがあった。自分にとって自然な問いが、相手には届かない。前向きなはずの質問が、相手を固まらせることがある。
その違和感が、すべての探求の入口だった。
傾聴へ。対話へ。フィードバックへ。そして「壺ではなく、土を見る」という見方へ。20年間の対話の現場から生まれた、実践的な対話論です。
「問いの前に、その人がいる。
問いの前に、その人の呼吸がある。
そこを見ずに問いだけを使っていた頃の私は、
まだ技法のほうを見ていたのだと思う。」
「ようやく言葉にすることができました」——その一言が、私にとっての傾聴の入口だった。
自分にとって自然な問いが、相手には届かない。その違和感から、すべての探求が始まった。
出来事ではなく、出来事に乗せた意味に、人は苦しんでいる。
「結果主義では、自分の価値に気づくことができない」——その言葉に、涙が止まらなくなった。
100話書いても届かなかった。私が伝えたかったのは、ノウハウではなかったのだと気づいた。
ChatGPTとの対話は、AIを使うことではなく、自分の対話力を映し出される場だった。
質問には向きがある。温度がある。その人が今どこにいるかによって、届く問いは変わる。
心に残るフィードバックは、答えを渡さない。見方を渡す。
問題そのものではなく、その問題を成り立たせている前提を見ること。それが、土を見るということ。
見え方が変わると、問題の重さが変わる。解決しなくても、問題が問題でなくなることがある。
人を見る見方。問題を見る見方。自分を見る見方。それが変わると、生き方が変わる。
ここから先は、もう私の対話だけではない。
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